開発会社選び執筆:林部(株式会社リベライズ 代表)

開発会社の探し方とマッチングサービスの比較

システム開発会社の探し方を、紹介・検索・マッチングサービスなど方法別に比較。マッチングサービスの仕組みと費用負担、使うときの注意点、AIで案件を整理する新しい方法も紹介します。

システム開発会社の探し方には、知人の紹介、Web検索、展示会、マッチングサービスなどがあります。初めて外注する担当者にとっては、どこから探せばよいのか、費用はかかるのかが最初の悩みです。この記事では、開発会社の探し方を方法別に比較し、マッチングサービスの仕組みと費用負担、使うときの注意点、AIで案件を整理してからマッチングする新しい方法を紹介します。

システム開発会社の探し方を方法別に比較

開発会社の探し方は、大きく分けて次の5つです。それぞれ得意な場面が違うため、案件に合わせて組み合わせるのが現実的です。

探し方向いている場面気をつけたい点
知人・取引先の紹介信頼できる人が近い業界で発注経験を持っている比較対象が少なく、断りにくい
Web検索・会社の公式サイト作りたいものがはっきりしていて、技術や業界で絞り込める会社ごとに問い合わせる手間がかかる。サイトの情報だけでは実力が分かりにくい
展示会・セミナーAIなど新しい技術の会社と直接話したい会期が限られる。その場の印象で決めやすい
マッチングサービス候補をまとめて紹介してほしい。比較の手間を減らしたい紹介後の連絡の受け方や、比較の軸は自分で決める必要がある
既存の取引先既存システムの改修や、業務をよく知る会社に頼みたい新しい技術や進め方の提案が出にくいことがある

紹介で探すときのコツ

紹介は、相手の仕事ぶりを知っている人の推薦なので安心感があります。ただ、紹介者が発注した案件と自社の案件が似ているとは限りません。紹介者には「どんなシステムを、どのくらいの規模で頼んだか」「困ったことはなかったか」まで聞いておくと、判断材料になります。紹介された会社1社だけで決めず、他の方法で見つけた会社とも比べるのが安全です。

Web検索で探すときのコツ

検索で探すときは、「業種名+作りたいもの+開発会社」のように具体的な言葉で探すと、得意分野の合う会社が見つかりやすくなります。会社のサイトでは、事例のページに担当した範囲や利用者の数が書かれているかを見てください。事例の書き方が具体的な会社ほど、商談でも話が早く進みます。

どの方法でも、最終的には複数社を同じ条件で比べることになります。比べ方は相見積もりの取り方と開発会社の選び方で詳しく説明しています。

マッチングサービスの仕組みと費用負担

マッチングサービスは、発注者の相談を受けて、条件に合う開発会社を紹介するサービスです。多くのサービスでは、専任の担当者が要望を聞き取り、候補の会社を選んで紹介します。

発注者は無料で使えるサービスが多い

主要なサービスの多くは、発注者が無料で使えます。その代わり、紹介を受ける開発会社側が費用を負担する仕組みです。公式サイトで確認できた例を挙げます。

サービス発注者の費用運営費の出どころ(公式サイトの記載)
発注ナビ無料掲載社からの広告費。成約手数料は徴収していない(発注ナビ よくある質問)
PRONIアイミツ無料受注企業からの広告掲載料。紹介社数は1社から最大5〜6社まで要望に応じて選べる(PRONIアイミツ 公式サイト)

※2026年10月時点で各社の公式サイトを確認した内容です。最新の条件は各サービスでご確認ください。

発注者に費用がかからないのは大きな利点です。一方で、開発会社は営業の手段の一つとしてサービスを使っています。仕組みを理解したうえで、紹介された会社を自分の目で比べる姿勢が大切です。

マッチングサービスを使うときの注意点

マッチングサービスを上手に使うために、次の点を意識してください。

  • 要望を整理してから相談する: 背景、目的、利用者数、必須の機能、予算の考え方、希望時期をまとめておくと、紹介の精度が上がり、提案も比べやすくなります。整理のしかたは発注前に決めておくことのチェックリストが参考になります。
  • 紹介を受ける社数を決めておく: 社数が多いほど比較の手間が増えます。自社で丁寧に比べられる数にとどめます。
  • 連絡の窓口と期限を決める: 複数社から同時に連絡が来ます。社内の窓口を一人に決め、回答期限をそろえると混乱しません。
  • 秘密情報は段階的に出す: 詳しい業務資料や顧客データは、秘密保持契約(NDA)を結んでから渡します。詳しくはNDAの記事をご覧ください。
  • 最終判断は自社で行う: 紹介はあくまで候補選びの手助けです。提案内容と体制を自社の基準で評価して決めましょう。

AIを使った案件整理・マッチングという新しい選択肢

最近は、AIを使って発注前の案件整理を手伝うサービスも出てきています。最初の悩みである「何を作りたいのか、どのくらいの費用になるのかがまだはっきりしない」という段階を、AIとのやり取りで整理できるのが特徴です。

FastProposal は、その選択肢の一つで、次のような仕組みになっています。

  • AIが案件の内容を診断し、要件と費用の目安を整理します。
  • 整理した内容をもとに、開発会社3社とマッチングします。
  • 各社は提案書に加えて、動く画面のモック(試作)を用意します。
  • 営業電話はかかってきません。
  • マッチングには30,000円のデポジット(預け金)の仕組みがあり、開発会社と商談すれば全額返金されます。

提案の段階で動くモックを見られると、文章だけの提案書よりも完成形のイメージを比べやすくなります。従来の紹介型サービスと、案件の状況に応じて使い分けてください。

受託開発の現場から

紹介を通じて発注者と商談する開発会社の現場から、探し方と比べ方に関わる考え方を紹介します。

  • 要望は構造化して出すと比べやすい: 紹介経由で届いた発注者の要望(背景・目的・全体像・利用者数・必須機能)を、提案書の付録にそのまま載せ、要望への対応を確認できるようにしている開発会社もあります。発注者が要望を項目ごとに整理して出せば、各社の提案のどこが要望に答えているかを比べやすくなります。
  • 作る前の調査を切り出し、選定はその後フラットに: いきなり開発会社を一社に決めず、構想策定や事前調査だけを小さく発注し、その後の開発会社は発注者が比較して選ぶ進め方が有効です。調査の成果物は発注者のものになり、他社との比較にも使えます。
  • 提案段階で動くモックを見せる: 提案時に実際に触れる画面のモックを、URLやQRコードで提示する開発会社もあります。使い勝手を事前に確かめられるため、発注者が完成形を判断しやすくなります。

まとめ

  • 開発会社の探し方には、紹介、Web検索、展示会、マッチングサービス、既存の取引先があり、組み合わせて使うのが現実的です。
  • 主要なマッチングサービスの多くは発注者無料で、開発会社側が広告費などを負担する仕組みです。
  • サービスを使う前に要望を整理し、紹介を受ける社数と社内の窓口を決めておきます。
  • AIで案件を整理してからマッチングする方法も、新しい選択肢として出てきています。

どこに相談すればよいか迷っている段階でも、まずは案件の整理から始められます。FastProposal の無料AI相談なら、案件の内容と費用の目安が数分で分かります。